抗がん剤使用による不安感でうつに陥ることも

不安・うつ

抗がん剤自体の副作用で起こるストレス反応

がんを告知された患者さんに、不安恐れはつきものです。

 

また、検査や治療、さらには病状や死に対して抱く不安や恐れがストレスとなって、
うつ状態に陥ることも少なくありません。
その意味で不安やうつ状態は、がんという状況に対する自然な反応といえます。

 

こうしたストレス反応とは別に、抗がん剤自体の副作用で不安やうつ状態があらわれることがあります。

 

精神・神経系の有害反応が出やすい抗がん剤で、とくに注意を要するのはインターフエロンで、
うつ状態のために治療が中断されることもあります。
またプレドニゾロンの長期投与では、精神的に不安定となることがあります。

 

そのほかピンブラスチン、ピンクリスチン、シスプラチン、プロカルバジン、
ピンデシン、キシフエン、インターロイキン-2、エキセメスタン、トラスツズマブ

まれに不安やうつ症状がみられることがあります。

 

がんという状況が症状を増強させる事も

一般にうつ状態になると、気分が沈んでゆううつになり、元気がなくなりますが、
抗がん剤で起こるうつ状態の場合、自分のおかれた状況への不安が強いぶん、
しばしば増強されることがあります。

 

一般にうつ状態になると、自信がなくなり、何をするのもおっくうで、
仕事もできなくなることがあります。

 

また集中力や注意力が低下し、周囲の事柄に対して興味も示さず、
喜びや楽しみを感じなくなくなることもあります。

 

なかには罪悪感や絶望感に襲われ、生きていくのがつらいからと自殺を考えたり、
実際にそれを企てる人もいます。

 

家族や周囲の人は、こうした徴候に対して細心の注意が必要でしょう。

 

不安や抑うつが、不眠(寝つきが悪く、眠りが浅い)、
食欲不振、めまい、頭痛、動停などの身体症状としてあらわれることもあります。

 

 

生活に支障が出るときは、薬物療法やカウンセリング

うつ症状の多くは、抗がん剤の投与期間中続きます。
短期間でその症状に適応できる患者さんも多いのですが、
そのためには起こりうる副作用と対処法について、
医師から事前に説明を受け、十分に理解しておく
必要があります。

 

不安やうつ状態が長引いたり、日常生活に支障をきたすほど強い場合には、
自分の症状について医師または看護師に相談します。

 

薬物療法としては、必要に応じて抗不安楽や抗うつ薬が用いられることがあります。
多くはこれで症状は改善されますが、専門家によるカウンセリングが必要になるケースもみられます。

 

 

不安・うつ状態への対処法

  • ストレスになることは忘れて、できるだけ休養をとる
  •  

  • 処方された抗うつ薬は、指示通りに必ず服用する
  •  

  • 眠れなかったり、眠りが浅い時は、医師に睡眠薬を処方してもらう。
  •  

  • 自分の抱いている不安やうつ気分は、薬のせいと割り切る
  •  

  • 自分の症状や悩みを、家族や医師、看護師に聞いてもらう
  •  

  • 趣味など好きなことで気分転換をはかる

 

 

欠かせない家族の支え。安易な励ましは禁物

うつ状態の改善には、家族の協力も欠かせません。
仕事などストレスの要因は避けて、あせらずに療養に専念するようにすすめましょう。

 

また、うつ状態の人に安易な励ましは禁物です。
かえって本人の無力感を深くし、うつ気分を増大させかねないからです。

 

家族は本人の気持ちをよく理解し、悩みを聞いて支えになってあげることが大切です。