抗がん剤の副作用でおこる関節痛や筋肉痛の改善法

関節痛・筋肉痛

治療開始後五日以内に始まり、一週間以内に徐々に改善

一部の抗がん剤には、関節痛や筋肉痛を引き起こすものがあります。

 

なぜ起こるのか原因は明らかではありませんが、通常、これらの副作用は抗がん剤使用後五日以内に始まり、
多くの場合、症状は一週間以内に徐々に改善されます。

 

治療が終了すれば痛みは消え、慢性化することもありません。

 

 

パクリタキセルでよく起こり、ときに全身性の痩痛も

関節痛・筋肉・桶を起こす主な抗がん剤には、イマチニブ、ドセタキセル、パクリタキセル、
テセロイキン、ヒドロキシカルパミド、インターフアルファエロン‐α、アクチノマイシンD
などがあります。

 

なかでもパクリタキセルは、関節痛や筋肉痛が高頻度で起こる抗がん剤として知られています。
この薬の場合、投与を開始してから二~三日後に肩や背中、腰、腕などの筋肉が痛くなったり、
肩やひじ、ひざなどの関節に痛みを感じたりすることがあります。

 

ときには、身の置き場のない全身性の疼痛のために、不眠を訴える患者さんもいるようです。

 

 

痛みの緩和には鎮痛薬。マッサージや入浴も効果的。

関節や筋肉の痛みは、かぜやインフルエンザなどでも起こるので、
抗がん剤の副作用によるものか区別する必要があります。

 

痛みが強い場合には、医師または看護師に相談します。
原因が抗がん剤にあれば、症状をやわらげるために鎮痛薬を処方してもらといいでしょう。

 

通常、アセトアミノフエンなどの非ピリン系消炎鎮痛薬が用いられます。
アスピリンやイブプロフエンなどの非ステロイド抗炎症薬も有効ですが、
抗がん剤治療にともなう骨髄抑制によってもともと血小板数が減少している人の場合、
重大な副作用をまねく恐れがあるので使用できません。

 

また、市販の鎮痛薬を使用する際にも、あらかじめ担当医の許可を得てからにしましょう。

 

日常対策としては、マッサージや入浴などで血行を促すと症状がやわらぎます。

 

患部がはれたり熱をもっているときは、冷やしたほうがよい場合もあります。
自分が楽と感じる方法を試してみましょう。

 

 

関節・筋肉の痛みをやわらげるには

  • 患部のはれや熱感をともなうときは、氷のうや冷湿布で冷やす
  •  

  • 入浴で全身のリラックスと血行を促す
  •  

  • 適度なマッサージで筋肉をほぐし、血行をよくする
  •  

  • 関節力、‘痛くて歩きにくいときはサボーターなどで固定する
  •  

  • 必要に応じて市販の鎮痛薬入りパップ剤や軟膏を使う

 

 

ステロイド剤と骨粗鬆症予防

ステロイド剤を長期または大量に使用すると、骨の強度が低下してもろくなることがあります(ステロイド性骨粗露症)。

 

この薬によって、骨形成を促進する遺伝子の働きが阻害され、
骨の強度を保つために必要なカルシウム量が減ることが原因です。

 

そこで、日本骨代謝学会ではガイドラインを作成し、ステロイド剤を三か月以上使用または使用予定の患者で、
次のいずれかに該当する場合は、骨吸収抑制剤のビスホスホネー卜系製剤の併用を推奨しています。

 

①脆弱性骨折(けがなどが原因でない骨折)がある

 

②骨折がなくても骨密度が若年成人20~44歳)平均の80%未満

 

③ステロイド剤を一日平均五時以上(プレドニゾ口ン換算)服用している

 

ピスホスホネ1ト系製剤には、骨からカルシウムが遊離するのを抑える作用があり、
骨密度を高めて骨粗懸症の発症を防ぎます。